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マスオから波平へ

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先日、柔術で疲れ切った体をシャワーで癒し、風呂上がりのビールで最高の週末を味わっていたところ、久しぶりにサザエさんが観たくなり、テレビをつけました。

思えば柔術を始めてからというもの、サザエさんを観て月曜日が憂鬱になることがなくなり、「久しぶりに観てやるか」という故・長谷川町子先生には大変無礼なほど上から目線でサザエさんを観ていました。

 

父の日の話でした。

 

世界一短いスカートでおなじみのワカメちゃんが、徹夜でお父さんへ手紙を書きます。あーでもないこーでもない。書いては捨て、書いては捨て。カツオは横でガン寝。

 

父の日当日、わかめちゃんがお父さんへ出した手紙は、

「お父さん、いつもありがとう」

この一言だけでした。

 

それでも嬉しい波平さんは、

「ありがとう、嬉しいよワカメ」

でもワカメは、

「もっと色々書きたかったんだけど、うまく書けなくて・・・」

 

その夜、昨夜ワカメが書き損じた手紙をゴミ箱から拾い、そっと波平に渡すサザエ。1人部屋でその手紙たちを読む波平。

 

『お父さんはいつも優しくて、かっこよくて・・・』

『お父さん、いつもお仕事頑張ってくれてありがとう・・・』

『優しいお父さんが大好きで・・・』 

 

くしゃくしゃになった書き損じの手紙を読んで泣く波平。

 

 

 

そして俺。

 

 

サザエさんをみて初めて泣きました。

 

 

同じ娘を持つ父親として、気持ちがわかります。

 

なによりびっくりしたのが、いつの間にか波平サイドになっていた自分です。

 

ちょっと前まではマスオさんくらいの気持ちだったのですが、いつの間にか波平さんの気持ちによりシンパシーを感じるようになりました。

 

小学生の頃はその頭髪スタイルをバカにし、ただの爺さんくらいにしか思ってなく、カツオとワカメの父だと知ってびっくりしたものですが、いつの間にか彼にこんなに近づいていたとは・・・。

 

そんな今日も平和な日曜の夜でした。

 

 

 

あれ?そういえば私は手紙もらってないな・・・。 

 

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